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"コロナデマ" 信じてないのになぜ踊らされる? SNSで焦る…「他人は騙されるから自分も買わないと」

2020年3月20日21:00
 帯広第一病院 岡一大さん:「当院に『コロナウイルスの患者さんが入院していると聞いたんだが、本当か』という問い合わせがありました」「誤った情報、デマというものですね」

 帯広第一病院に不審な問い合わせの電話が相次いだのは、2020年2月中ごろのことでした。「感染者が入院している」というデマが市内で広まったのです。その後、間もなくしてデマは収まりましたが、強い危機感を感じたといいます。

 岡一大さん:「風評被害によって、患者数が落ち込んでしまうと収益にも関わってくる。別の病院の方に患者さんが集中して、そっちの病院の医療が崩壊してしまうということも恐れられますので、地域の医療全体に大きな影響を及ぼすと思います」

 地域の医療崩壊を起こしかねない悪質なデマ。ネット上では新型コロナウイルスを巡る様々な情報が飛び交っています。

「コロナウイルスにはマイナスイオンが効く」「患者は誰?」「発生源は細菌兵器の研究所らしい」

 科学的根拠のない予防策。感染者を特定しようとする動き。陰謀論。なぜ人は、このような言葉に踊らされるのでしょうか。デマを信じてしまう心理とは?

 消費者庁は、2月10日、新型コロナウイルスの予防効果を謳った商品について注意喚起を行いました。健康食品や空気清浄機、空間除菌剤などに、科学的根拠のない効果が表示されていたのです。社会的な不安の広がりは消費行動にも影響を及ぼしました。

 「中国で作られているトイレットペーパーが品薄になる」

 2月下旬、ネット上で急激に拡散したデマです。実際には98パーセントが国産で、在庫も十分にあったにもかかわらず、全国でトイレットペーパーを求める客が殺到しました。

 買い物客:「皆さん買っていて、ちょっと気になって 私も…」「まだあるが、何となく不安で買っちゃっている」

 業界団体や国が声明を出して沈静化を図りましたが、品薄状態が続きました。取材をすると、買い占めている人の多くがデマを信じていなかったことがわかりました。それなのにどうしてこのような行動をとるのか?社会心理学の専門家に聞きました。

 北星学園大学 ロバート・トムソン講師:「自分が『デマに騙されないけど、 他の人は騙されるだろう』と思い込んでいる。他の人は騙されるから、自分も(無くなる前に)買わないといけないという事態が続いた」

 そして、買い占めが拡大した背景にはSNSの存在が大きいといいます。

 トムソン講師:「空になっている棚の画像をSNSに発信すると、さらに共有して、焦り感が増して悪循環が始まってしまう」

 現在、店頭にはほぼ通常通りのトイレットペーパーが並んでいます。見えないウイルスへの恐怖から、人はついついデマに惑わされてしまいます。正しい情報を得るため 私たちにできることは?

 トムソン講師:「その情報あってる?今回のコロナの場合、厚生労働省や世界保健機関とかそういう所のホームページに行ったり電話したりして、この情報があっているかどうか」

 不安な時こそ公的な機関の情報を確かめ、デマに惑わされないことが重要です。

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