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「一つでも回答してほしかった」長時間労働で自殺した24歳役場職員 遺族 質問状"無回答"の町を提訴へ

2020年9月25日12:00
 2019年7月、北海道標津町の役場職員だった24歳の男性が長時間労働の末に自殺した問題…。遺族は原因究明のため、町を相手取り訴えを起こすことを決めました。

 この問題は2019年7月23日、標津町の職員だった鈴木雄大さん(当時24)が長時間労働の末に自殺したものです。

 鈴木さんは自殺直前の2か月間の時間外労働が140時間を超えていましたが、町は事実を把握しながら是正していませんでした。

 町は過重な業務が自殺を引き起こしたとして、6月に法的責任を認めた上、業務上の強い心理的負荷で鈴木さんがうつ病になった可能性があると遺族に説明していました。

 これを受けて、遺族側は「息子が亡くなった真実を知りたい」として8月18日、ほかの職員らによる鈴木さんへのパワーハラスメントの有無や内容、名誉回復や再発防止策などについて、町の見解を求める公開質問状を送っていました。

 しかし遺族の代理人の弁護士によりますと9月23日、町から「熟慮を重ねて再検討した結果、回答を差し控えさせて頂くこととなった。調査報告書以外の議論が重要であると考えるなら、司法の場でしっかり議論した上で判断を仰がざるを得ない」などと文書で連絡があったということです。

 この対応を受けて、遺族側は「真摯に向き合おうとする姿勢から、ほど遠いものと言わざるを得ない」として、町を相手取り、損害賠償を求める訴えを釧路地方裁判所に起こすことを決めました。

 今後、裁判を通じて、安全配慮義務違反を問いたいとしています。

 鈴木さんの母親の龍子さんは「息子の名誉回復も、追い詰めた真相も語ってもらえなかったことは人として悲しい。質問の一つでも回答して欲しかった」とコメントしています。

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