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“スキージャンプ”高梨沙羅がラージヒル銀メダル「可能性を感じることができた」…世界ノルディック選手権

2021年3月4日08:00
 ノルディックスキーの世界選手権(ドイツ・オーベルストドルフ)は3月3日(日本時間4日未明)、今大会新採用のジャンプ女子ラージヒル(HS=137m,K=120m)が行われ、日本の高梨沙羅選手(クラレ、上川町出身)が合計287.9点(126.0m/134.0m)のハイスコアをマークし、1回目の4位から追い上げ2位、銀メダルを獲得しました。

 優勝は平昌五輪金メダルで前回の世界選手権でも優勝したマーレン・ルンビ選手(ノルウェー)。3位はニカ・クリジュナル選手(スロベニア)で、日本勢は伊藤有希選手(土屋ホーム、下川町出身)が13位、丸山希選手(明治大学)が18位、岩渕香里選手(北野建設)は29位でした。

 ◇ “一番いいジャンプができた”世界選手権ラストフライト ◇

 1回目を終え3位内にいたのは平昌五輪金メダルでワールドカップ(W杯)3シーズン連続総合優勝で“女子現役最強”ともいうべき26歳のルンビ選手、そのW杯総合で今季トップを走る20歳のクリジュナル選手、さらに今季3勝と大躍進の19歳、マリタ・クラマー選手(オーストリア)…。

 女子ジャンプ界は他にも実績ある選手や躍進著しい新勢力など多彩な顔触れが入れ替わり立ち代わり鎬を削り、ポディウム(表彰台)、3つのメダルを巡る争いの勢力図は変化し、レベルを上げてきています。

 6度目の世界選手権となった高梨選手はこの10年以上にわたって、必死に「食らいついてきた」と振り返ります。2018年の平昌五輪でこのままでは戦えないと自身のジャンプをゼロから見直し、その形が見え始めてきていました。

 この日の2回目のジャンプは飛距離では同じゲートから出たルンビ選手をも上回る134メートルの大ジャンプ。着地姿勢で腰が落ち、減点はされましたが“なんとか”テレマークを入れます。

 今季W杯では苦しむ姿を見せながら優勝したルンビ選手を“サスガの一言”と脱帽して見せた高梨選手でしたが銀メダルに清々しい表情を浮かべました。

 高梨選手は表彰式を終えたあとオンラインでの取材で次のように話しました。

 「“純粋にこの試合を楽しめたな”と感じられたジャンプだったかなと思う。平昌五輪を終えてから思考錯誤しながら自分のジャンプを探してきて“やっと形になってきた”というか、目標というものが目に見えてきて“自分のジャンプだ”と実感しながら飛ぶことができた。結果も嬉しいが自分のジャンプがやっと形になってきたという嬉しさがある」。

Q.今回の世界選手権は―。

 「最後までしっかり自分の力を出し切ることができた。自分の可能性を感じることができた。約1週間ジャンプを飛び続け、最後は気持ちだと思うが、その最後の気持ちで一番最後のジャンプを良い形で締めくくれて自信にもなった。良い流れで(このあとの)W杯に入っていけたら良いなと思う」。

 高梨選手はまだ獲得していない一番、良い色のメダルについは「目の前のことで“いっぱいいっぱい”。それ(目の前のこと)をつなげていって、その先にそれ(一番良い色のメダル)があればいいなと思う」。

 高梨沙羅選手の挑戦は続きます。

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