北海道ニュース UHB

70年目の"リスタート" 釧路アイホ「クレインズ」 プロクラブで存続 観客増やせるか 北海道

2019年5月21日20:00
 3月に廃部した釧路の名門アイスホッケーチーム「日本製紙クレインズ」。現在、プロクラブでの存続が決定、再び動き始めています。UHB「みんテレ」は奮闘する新チームに密着。"70年目の挑戦"を追いました。

 2019年3月、親会社の経営不振で69年の歴史に幕を下ろした釧路市の名門アイスホッケーチーム「日本製紙クレインズ」。

 廃部決定後、存続を願う署名は10万を超え、4月には複数のスポンサーが名乗り出て、新たに「ひがし北海道クレインズ」としてチーム存続が決まりました。

 「おはようございます」

 クレインズの元キャプテ・FW上野拓紀選手。

 「スピードスター」の異名を持つ上野選手は、これまで勝負どころでゴールを決めチームを牽引。突然の廃部で苦境に立った昨シーズンも、アジアナンバー2までチームを押し上げました。

 上野拓紀選手:「(Q.こんなシーズンになると思いましたか?)いや~、こうなるとは思わなかったですけど、また同じようにオフに来シーズンに向けてトレーニングできていることが、今はうれしい」

 この日は上半身を中心にトレーニング。9月にも始まる予定の新シーズンに向け、身体のベースを作ります。

 一方、ベテランDF・梁取慎也選手はー。

 20代の若手を引き連れ、高低差50メートルほどもある急な坂道を何度も走り込んでいました。

 「やべえ、やべえ…」

 大津晃介選手「慎也さんと大雅、余裕に見えます」

 梁取慎也選手:「余裕じゃないよ…」

 大津選手:「さすがだわ、元駒澤キャプテン」

 梁取選手:「みんなと、年齢違うからね、全然」

 不安を打ち消すように、走り込みは1時間にもおよびました。

 梁取選手:「不安なこともいっぱいあるが自分たちのプレーで表現していかなくてはダメ。やるしかないなと」

 山崎勇輝選手:「今年は優勝を目指して頑張りたい、それ以上に元気にプレーしているところを見せられるようにしたい」

 ベテランに引っ張られ、若手も気合を入れ直します。

 入倉大雅選手:「しっかり先輩についていって、追いつき、追い抜けるよう頑張りたい」

 大津選手:「上野さんという絶対のスピードスターがいるので、勝てるようにチーム内で切磋琢磨しながらやっていきたい」

 ひがし北海道クレインズはアジアリーグ加盟が内定し7月には全体練習が始まる予定です。

 一方、運営をめぐってはこれまでにスポンサー150社とファンの募金などから合わせて1億3000万円が集まりましたが年間活動費にはまだ届いていません。さらに大きな課題も…。

 釧路市民:「昔、知っている子がいて見に行ったことは1回あるがそれぐらい。遠いから行けないですよね」「もう一つ盛り上がりがあれかな。アジアリーグで盛り上がったが、普段の試合でもう少し盛り上がれば…」

 過去5年の試合の入場者数は平均1100人…。3000人ほどを収容できるアリーナをどう埋めるかが、プロのクラブとしての大きな課題です。

 元キャプテン・上野選手も、強い危機感を覚えています。

 上野選手:「甘えというか、集客がなくても年間の予算が出ていたので。日本製紙さんから。いまはプロクラブになって、観客収入がメインになってくる」「個人的にもう動かなきゃ、クレインズが忘れられてしまうんじゃないかと思って、あの日は立った」

 5月12日「母の日」。釧路の大型ショッピングモールに上野選手の姿がありました。スポンサーになってくれた生花店の店頭で4時間立ち続けました。

 「試合見に行きます。がんばってください」

 気さくに記念撮影や握手に応じる上野選手に釧路市民は―。

 釧路市民:「(Q上野選手に会って?)うれしかった。去年見に行ったらはまってしまって。こんなにすごいスポーツだとは思わなくて。これから応援しようと思いました」

 新たなファンを獲得するため、地道に活動を続けています。

 上野選手:「クレインズだよ~。学校頑張ってね~。クレインズだよ」

 新チームでは選手が小学校を訪問するなどこれまで以上に地域貢献に力を入れる方針です。

 アイスホッケーをより身近に感じてもらい"おらが町のチーム"を目指します。

 伊藤賢吾選手:「とても良い機会だと思うので、僕たちも積極的に参加してひがし北海道クレインズをアピールしていければ」

 上野拓紀選手:「地域の取り組みをどんどんやっていきたい。気持ちは前を向いている。クレインズがこれからどうなっていくか楽しみです」

直近のニュース