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<平成から令和へ> ホッキョクグマにゾウもイキイキ! 進化続ける円山動物園 札幌市

2019年4月22日21:00
 平成も残すところあと8日となりました。「みんテレ」でシリーズでお伝えしている「平成から令和へ~北海道の軌跡」。今回は動物園の"進化"です。

 元気いっぱいに動くゾウにホッキョクグマ…。生き生きとした動物の姿に感動したという人も多いのではないでしょうか。

 動物園にとって転換期ともいえる時代だった平成。難しいチャレンジに挑んだ、動物園の歩みです。

 ゾウを見に来た人:「かわいい!」「"初ゾウ"です!」「久しぶり。ゾウは何年も見ていなかった」

 3月、札幌市の円山動物園にミャンマーからやってきた4頭のアジアゾウが登場。12年ぶりのゾウの姿に、子供も、大人も、お年寄りも目を輝かせました。

 目を輝かせたのは、人間だけではありません。ゾウ舎はゾウが快適に暮らす工夫が、至るところにちりばめられているのです。

 円山動物園アドバイザー 小菅正夫さん:「彼らに自然の行動をしてもらうために(地面を)砂にして、ジャングルでは高い木の葉などを食べる、それをまさにここで草を釣ることで体現する」

 「生態的展示」。動物の暮らしやすさを第一に考え、自然と似た環境で動物の生き生きとした行動を見せる工夫です。

 今では全国の動物園で主流になっています。しかし、平成初期の動物園は、ちょっと違います。

 今や全国から大勢の人が訪れる旭山動物園でさえ、檻がずらりと並び、動物たちはコンクリートの床の上で過ごしていました。1994年・平成6年にはさらなる問題が…。

 松本光司記者(1994年放送):「旭山動物園の閉鎖は、先日死亡したゴリラと、ワオキツネザルが、エキノコックスに感染していたのが分かったため、感染経路の究明や、周りを取り囲んでいる柵を、回収するためにとられた措置です」

 まさかの一時閉園。この危機を救ったのが、動物本来の生き生きとした姿を見せる「行動展示」でした。

 当時、全国的に例がないアイデアが話題となり、平成19年には年間入園者が300万人を超えました。

 小菅正夫さん:「行動展示をやる前の動物は退屈だった、やることがない、餌だって飼育係がくれるし、それを行動展示でやることを増やした」

 円山動物園も動物が生き生きと暮らせる環境づくりに挑戦していた平成終盤、悲劇が起こります。

 平成27年には当時、新しく造ったアフリカゾーンに移そうとしたグラントシマウマが死亡。平成28年にはサーバルキャットがアフリカゾーン公開初日に骨折しました。

 相次ぐ事故に円山動物園は道内で初めて飼育環境の改善勧告を受けました。小菅さんは助言役として、動物の管理体制の強化など再生に向けた改革を進めてきました。

 去年から今年にかけて、待ちに待ったホッキョクグマ館やゾウ舎がオープン。円山動物園の入園者数は平成30年度、39年ぶりに100万人を突破しました。

 入園者:「動物が身近に感じられるようになった」「動物も楽しんでいるように見える」

 小菅正夫さん:「円山はさらに生態的展示を環境にまで広げて、動物たちが生息地といかに関わりを持つようになるかや"動物大使"としての役割、そういうことを市民に伝えることのできる動物園になっていった。平成の時代は動物園が圧倒的に変わった時代だった」

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